サイトの構築時はもちろん、運用にも重要なのがサーバ選びです。 なぜなら単に安いだけでレンタルサーバを選ぶと、必要な機能やスペックが無いことや、サーバがダウンしがちなどで、サーバの引っ越しをせざるを得ない状況になります。 過去には一部のサービスではサーバのデータが喪失したりとうことや、改ざんなども発生しています。 そのため、価格でなく、必要な機能をベースにサーバの選定が必要です。
ブログ作成ソフトとして世界シェアNo.1を誇る「WordPress」ですが、いまやブログがもちろん、企業サイト、予約サイト、ECサイトなど様々な機能をWordPressに追加してサイトを構築できる汎用的CMSプログラムとして、人気を博しています。 様々な用途に使える拡張性があり、プラグインで便利な機能を追加できたり、SEO対策もできるのも魅力です。 それらの柔軟性を可能にしているのはサイト設計がPHPとMySQLとで構成しているため。その判明、動作や表示にサーバー負荷が掛かるため、サイト機能に合ったスペックのサーバを選定する必要があります。 そのほか、レンタルサーバによってドメインやSSLなどサービスメニューが異なるので、構築するサイトに応じた選択が必要となります
目次
主要のレンタルサーバのプランをピックアップして、検討要素軸にした比較表です。 ※レンタルサーバの文字をクリックするとレンタルサーバのページに遷移します
サービス名 (プラン名) | ロリポップ! (ベーシック) | ロリポップ! (エンタープライズ) | カゴヤ・ジャパン (共用サーバs12) | カゴヤ・ジャパン (共用サーバs22) | カゴヤ・ジャパン (WordPress グレード3) | KDDI CPI (シェアードプランACE01) | ヘテムル | お名前.com (RSプラン) | wpX | エックスサーバ (スタンダード) | エックスサーバ (プレミアム) | エックスサーバ (ビジネス) | WADAXサーバ (TypeS) | さくらのレンタルサーバ (スタンダード) |
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試用期間 | ロリポップ!(ベーシック)10日間 | ロリポップ!(エンタープライズ)10日間 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs12)2週間 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs22)2週間 | カゴヤ・ジャパン(WordPress グレード3)2週間 | KDDI CPI(シェアードプランACE01)10日間 | ヘテムル15日間 | お名前.com(RSプラン)– | wpX14日間 | エックスサーバ(スタンダード)10日間 | エックスサーバ(プレミアム)10日間 | エックスサーバ(ビジネス)10日間 | WADAXサーバ(TypeS)10日間 | さくらのレンタルサーバ(スタンダード)2週間 |
初期費用 | ロリポップ!(ベーシック)0円 | ロリポップ!(エンタープライズ)0円 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバS12)0円 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバS22)3,000円 | カゴヤ・ジャパン(WordPress グレード3)0円 | KDDI CPI(シェアードプランACE01)0円 | ヘテムル3,950円 | お名前.com(RSプラン)無料 | wpX0円 | エックスサーバ(スタンダード)0円 | エックスサーバ(プレミアム)0円 | エックスサーバ(ビジネス)0円 | WADAXサーバ(TypeS)3,000円 | さくらのレンタルサーバ(スタンダード)1,000円 |
月額費用 | ロリポップ!(ベーシック)500円 ※6ヶ月以上契約の場合 | ロリポップ!(エンタープライズ)2,000円 ※6ヶ月以上契約の場合 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバS12)1,000円 ※1ヶ月毎月支払い | カゴヤ・ジャパン(共用サーバS22)2,000円 ※1ヶ月毎月支払い | カゴヤ・ジャパン(WordPress グレード3)2,000円 | KDDI CPI(シェアードプランACE01)0円 ※年間契約の場合 | ヘテムル1,000円 ※3年間契約の場合 | お名前.com(RSプラン)900円※年間契約の場合 | wpX1,000円 | エックスサーバ(スタンダード)1,000円 | エックスサーバ(プレミアム)2,000円 | エックスサーバ(ビジネス)4,000円 | WADAXサーバ(TypeS)1,944円~ | さくらのレンタルサーバ(スタンダード)524円 |
サーバの処理速度(s) | ロリポップ!(ベーシック)0.7 | ロリポップ!(エンタープライズ)0.6 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバS12)0.64 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバS22)0.64 | カゴヤ・ジャパン(WordPress グレード3)0.64 | KDDI CPI(シェアードプランACE01)0.85 | ヘテムル0.62 | お名前.com(RSプラン)3.18 | wpX0.24 | エックスサーバ(スタンダード)0.4 | エックスサーバ(プレミアム)0.4 | エックスサーバ(ビジネス)0.4 | WADAXサーバ(TypeS)1.96 | さくらのレンタルサーバ(スタンダード)1.22 |
ディスク容量 | ロリポップ!(ベーシック)400GB | ロリポップ!(エンタープライズ)1.2TB | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs12)100GB | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs22)200GB | カゴヤ・ジャパン(WordPress グレード3)2週間 | KDDI CPI(シェアードプランACE01)無制限 | ヘテムル256GB | お名前.com(RSプラン)200GB | wpX30GB | エックスサーバ(スタンダード)200GB | エックスサーバ(プレミアム)300GB | エックスサーバ(ビジネス)400GB | WADAXサーバ(TypeS)50GB | さくらのレンタルサーバ(スタンダード)100GB |
転送量 | ロリポップ!(ベーシック)150GB/日 | ロリポップ!(エンタープライズ)400GB/日 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs12)120GB/日 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs22)160GB/日 | カゴヤ・ジャパン(WordPress グレード3)記載なし | KDDI CPI(シェアードプランACE01)無制限 | ヘテムル120GB/日 | お名前.com(RSプラン)2.5TB/月 | wpX50GB/日 | エックスサーバ(スタンダード)50GB/日 | エックスサーバ(プレミアム)70GB/日 | エックスサーバ(ビジネス)80GB/日 | WADAXサーバ(TypeS)無制限 | さくらのレンタルサーバ(スタンダード)80GB/日 |
マルチドメイン | ロリポップ!(ベーシック)200個 | ロリポップ!(エンタープライズ)無制限 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs12)無制限 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs22)無制限 | カゴヤ・ジャパン(WordPress グレード3)記載なし | KDDI CPI(シェアードプランACE01)無制限 | ヘテムル無制限 | お名前.com(RSプラン)無制限 | wpX無制限 | エックスサーバ(スタンダード)無制限 | エックスサーバ(プレミアム)無制限 | エックスサーバ(ビジネス)無制限 | WADAXサーバ(TypeS)10個 | さくらのレンタルサーバ(スタンダード)20個 |
MySQL | ロリポップ!(ベーシック)50個 | ロリポップ!(エンタープライズ)無制限 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs12)– | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs22)10GBまで | カゴヤ・ジャパン(WordPress グレード3)記載なし | KDDI CPI(シェアードプランACE01)無制限 | ヘテムル100個 | お名前.com(RSプラン)無制限 | wpX1,000MB | エックスサーバ(スタンダード)50個 | エックスサーバ(プレミアム)70個 | エックスサーバ(ビジネス)70個 | WADAXサーバ(TypeS)10個 | さくらのレンタルサーバ(スタンダード)10個 |
SSL | ロリポップ!(ベーシック)無料 | ロリポップ!(エンタープライズ)無料 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs12)無料 | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs22)無料 | カゴヤ・ジャパン(WordPress グレード3)無料 | KDDI CPI(シェアードプランACE01)無料 | ヘテムル無料 | お名前.com(RSプラン)無料 | wpX無料 | エックスサーバ(スタンダード)無料 | エックスサーバ(プレミアム)無料 | エックスサーバ(ビジネス)無料 | WADAXサーバ(TypeS)無料 | さくらのレンタルサーバ(スタンダード)無料 |
自動インストール | ロリポップ!(ベーシック)○ | ロリポップ!(エンタープライズ)○ | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs12)○ | カゴヤ・ジャパン(共用サーバs22)○ | カゴヤ・ジャパン(WordPress グレード3)○ | KDDI CPI(シェアードプランACE01)○ | ヘテムル○ | お名前.com(RSプラン)○ | wpX◯ | エックスサーバ(スタンダード)○ | エックスサーバ(プレミアム)○ | エックスサーバ(ビジネス)○ | WADAXサーバ(TypeS)○ | さくらのレンタルサーバ(スタンダード)○ |
レンタルサーバは一度契約してしまうと返品はできなく、契約後にスペックが異なっていたと気付いても自己責任になります。 予めスペックを確認しての検討が必要です。 多くのレンタルサーバは、試用期間として数日間の試用期間があります。 実際に使ってみないと分からない機能やスペックは、試用期間で試してみることをお薦めします。 以下にレンタルサーバを選択する際に、検討要素軸順に押さえべきポイントを紹介します。
レンタルサーバの費用は「初期費用」と「月額費用」に分けられます。 契約時に発生する「初期費用」 契約処理や環境設置のために多くのレンタルサーバサービスでは、初期費用を設定しているようです。 初期費用が無料なレンタルサーバもありますし、時折初期費用無料のキャンペーンを実施するレンタルサーバもあります。 運用時に発生する「月額費用」 契約後には、一ヵ月単位で「月額費用」が発生します。 契約時に、長期期間単位でまとめ支払いによって、割引がされるプラン設定も最近は多く見られます。 長く使うのであれば、長期契約がお得です。初回での利用の際は、様子見で月額にして、その後年契約に差し替えなどもできるので、もし不安であれば最初は月払いが無難かもしれません。 料金設定は、サーバースペック以外にも、サポートや容量、転送料によって各社さまざまプランを設けてます。 多くのレンタルサーバでは無料体験期間を提供しているので、使用期限に使い勝手を確かめてから本契約が無難です。 契約期間が長くなるのであれば、初期費用も月換算に直すと微々たる金額になります。想定する契約期間と月額費用とをセットでの検討お薦めします。
サーバの処理速度 WordPressはデータベースに格納しているデータを処理してページを表示しています。 そのためその処理能力が遅いと、ページ表示速度も遅く感なります。 表示速度は、サイトに掲載している画像や動画、スクリプトの数や処理内容などによって要因がさまざまです。 遅い場合は、訪問者が離脱するケースもあるので、商用サイトは気に掛けたい部分です。 そのほか、共用サーバは同じスペースを他者と共有してる関係上、他サイトのアクセス状況によっても速度の影響が出てしまいます。 そのため、CPUやキャッシュ化処理などに対応した、高速化を図っているところを選ぶと安心です。 とはいえハイスペックになると当然金額も高くがちのため、設置するサイトの規模や予算に合わせて選定が必要となります。
例えば10ページ程度のサイトなどであれば、気にかける必要はありませんが、毎日ブログを投稿する、画像を多くアップする場合は、ディスク容量も気にかけたいところです。 サーバの容量が少ない場合は、既存のデータを削除しないとサイトを更新できなくなる可能性があります。 とはいえ、1サイトだけのブログの運用ででも50GB程度を埋めるのも中大変です。 多くのレンタルサーバーの許容値が大きいのは、他の用途や、マルチドメイン(サイト)対応などが主な理由になります。
訪問者が多いのであれば、転送量の多いレンタルサーバを選びましょう。 転送量とは、訪問者がページ閲覧時に受信するデータの量です。
多くのレンタルサーバは転送量に対して制限を決めているので、制限を超えた時はサイトの表示が遅くなったり、表示できなくなる場合があります。
サーバの容量は、運営するサイトの規模や数に依りますが、1サイト10GBあれば当面は問題なく運用できるかと思います。
転送量は、サイト次第ですが、1万PV/日で、ページ容量が平均5MBだとしても 5GB/日 や 150GB/月 くらいになります。
そのような計算でスペックが合うサービスを検討すると、分かりやすいかと思います。 転送量の許容値が大きいほど、多くのアクセスの負荷にも耐性があります。
契約したレンタルサーバで、複数サイトを運営することもできます。
複数運営する場合は、マルチドメインとMySQLの利用可能数を検討項目に入れる必要があります。 マルチドメイン 「独自ドメインを複数(マルチに)設定できる」という意味からマルチドメインといいます。
マルチドメイン数=設定できる独自ドメインの数を表しています。
マルチドメインに対応しているサーバなら、サーバをひとつ借りればいくつもの違うサイトを同じサーバ上で運営する事ができます。 MySQL WordPressの記事や日時、コメント、設定内容などのデータを格納しておくデータベースです。。
基本的にはWordPressサイト1に対してMySQL1つ利用します。
MySQLが1つでも、データテーブル名を分けることによって複数のWordPressを運用できなくはないですが、プラグインをインストールした際にデータテーブルのバッティングで問題が発生しやすいことや、そもそも管理が煩雑になりがちなので、お薦めしません。 Wordpressが「使用可」にレンタルサーバが書いてあれば、必然的にMySQLデータベースが使用可になります。
MySQLデータベースが使えなくても、SQLiteを使えるならワードプレスは運用できます。 マルチドメインで複数のサイトを保持しつつ、それぞれのドメインでMySQLの利用可能数があれば、WordPressもインストールができます。
SSL サイトはSSLであることが、もはや常識になっています。
そのため、多くのレンタルサーバでも、無料サービスとして共有SSLの提供をしています。
ほのほか、独自にSSLを購入して割り当てることもできますので、サイトの目的に応じてSSL化をしてください。 自動インストール 多くのレンタルサーバでは、管理画面からボタンひとつでWordPressをインストールできるサービスがあります。
導入の敷居が低いことは、慣れない運営者にとっては非常にありがたい仕様です。
WordPress自体は手動でインストールは難しいものではありませんが、初心者にとってはありがたい機能です。
表示が出来ない、接続できないなどの問題が起こってしまった時、サポート体制があるレンタルサーバだと安心です。 特に、WordPressを商用サイトとして利用している場合、一時的なトラブルでも大きな商機や信頼を落とす場合もあります。 主にレンタルサーバは、メール、チャット、電話サポートの体制を提供していますので、ご自身の望むサポートがあるものを選んでください。 ※電話でも一時の状況受けが多いので、あまり拘らなくでも大丈夫かと思いますが、レンタルサーバによってはメールの回答も数日後などになる場合もあります。
手軽さにインストールできるWordPressですが、セキュリティ対策が必須となります。 レンタルサーバの管理画面から出来る設定をするだけでも、攻撃に遭うリスクを下げることができます。 また、攻撃された後でもリカバリできるバックアップは必ずとっておきたいものです。 レンタルサーバーの管理画面で設定できることや、WrodPress側で設定、サーバ側で設定などいくつ方法があります。 ご自身で設定できるのであれば問題ないですが、レンタルサーバーの管理画面から設定できる項目があると、いくつかの手間は省けるメリットがあります。
保守する方のIT、サーバ知識、サイト規模/用途などの条件で選ぶレンタルサーバは変わります。
いくつかの条件でお薦めのサーバをピックアップしました。
選ぶのが面倒なら後悔しない選択
試用期間: | 10日間 | 初期費用: | 0円 | 月額費用: | 1,000円 |
サーバの処理速度: | 0.40 | ディスク容量: | 200GB | 転送量: | 50GB/日 |
マルチドメイン: | 無制限 | MySQL: | 50個 | SSL: | 無料 |
月額1,000円程度の低価格の割に、ハイスペックかつ安定性の高い環境のため、WrodPressを扱う人の中でも人気です。 表示スピードも良好のため、ストレス少なく運用できるレンタルサーバです。
コンパクト設計ベースならコスパ最強
試用期間: | 10日間 | 初期費用: | 0円 | 月額費用: | 500円 ※6ヶ月以上契約の場合 |
サーバの処理速度: | 0.7 | ディスク容量: | 150GB | 転送量: | 150GB/日 |
マルチドメイン: | 200 | MySQL: | 50個 | SSL: | 無料 |
管理画面が使いやすく、気軽にレンタルサーバを扱えるのも人気です。 エックスサーバーよりサーバースペックは劣るものの、サイトアクセスが多くないのであれば十分な内容です。
大規模や大企業サイトなら
試用期間: | 10日間 | 初期費用: | 3,800円 | 月額費用: | 0円 ※年間契約の場合 |
サーバの処理速度: | 0.85 | ディスク容量: | 無制限 | 転送量: | 無制限 |
マルチドメイン: | 無制限 | MySQL: | 無制限 | SSL: | 無料 |
大規模ビジネスや行政機関Webサイトなどの事例多数。 HDD容量が無制限で使えることや、非常に安定した運用が安心感があると好評です。KDDIグループの技術力を基盤に、高スペックな環境を提供。
とにかく表示スピード勝負なら
試用期間: | 14日間 | 初期費用: | 0円 | 月額費用: | 1,000円 ※年間契約の場合 |
サーバの処理速度: | 0.24 | ディスク容量 | 30GB | 転送量: | 50GB/日 |
マルチドメイン: | 無制限 | MySQL: | 1,000MB | SSL: | 無料 |
業界最速レベルのWpX。スペックをスピードに特化しつつも価格も抑えているのでお薦めです。 特に重たい処理をするプラグインを実装しているなどの場合、WrodPressサイトは、違いが明確に体感できるレベルです。
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